だて整形外科リハビリテーションクリニック

変形性膝関節症に対するヒアルロン酸注射の重要性

2024/12/26

みなさんこんにちは。院長の伊達亮です。

今日は、ヒアルロン酸注射をしっかり続けると、人工関節までの期間を遅らせる可能性があるという文献を紹介します。

・この文献では変形性膝関節症(OA)患者に対するヒアルロン酸(HA)注射と人工膝関節全置換術(TKA)を受けた22,555人について注射の有無とその期間や注射回数との関連を評価されています。

・22,555人のうち、HA注射を受けたことがない(非HA群)14,132人、HA注射を受けたことがある(HA群)8,423人に分類されました。

  • 手術までの期間の中央値は、非HA群で326日、HA群で908日であり、その差は582日でした。
  • HA群は非HA群に比べてTKAまでの期間中央値が1.6年(582日)長かったとのことでした。

・注射を受けなかったHA-Episode0はTKAまでの平均が326日でした。

・もっともしっかりHA注射を受けたHA-Episode4はTKAまでの平均日数が1,682日でした。

・この差は約1,300日!(3年半!!)

・今回紹介した文献は、あくまで手術にいたった方を対象にされています。

・変形性膝関節症の方でより早期にヒアルロン酸注射を始めて、継続出来ている方は手術そのものを避ける可能性が高いと考えています。

・当院では【寝たきり0】を目標に掲げて、その原因疾患の一つである変形性膝関節症に対する治療に力をいれています。

・特に超早期Grade0-1の方へのヒアルロン酸注射と運動器リハビリの介入を積極的に行っています。

・ヒアルロン酸注射が効果がない方でもPRP治療が奏功するケースもあります。

・可能な限りご自身の膝関節で一生過ごせるよう治療の手助けをしたいと考えています。

・膝の痛みでお悩みの方は、一度受診いただけると幸いです。

だて整形外科リハビリテーションクリニック 

日本整形外科専門医

日本リハビリテーション医学会 専門医

院長伊達亮