だて整形外科リハビリテーションクリニック

腰が痛い waist

腰が痛い

腰部脊柱管狭窄症
(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)

腰には馬尾(ばび)といって、下肢へ伸びる神経の束があります。この馬尾は、脊柱管という管に囲まれています。加齢により椎間板が突出したり、靭帯が肥厚すると神経が圧迫されます。

腰部脊柱管狭窄症の症状

  • 腰痛
  • 下肢のしびれ・痛み
  • 間欠性跛行
    • 一定時間歩くと痛みやしびれで歩けなくなり、しばらくするとまた歩けるようになること
  • 筋力低下
  • 膀胱直腸障害

腰部脊柱管狭窄症の治療法

保存的治療が原則です。

内服薬

  • 内服薬
    • 抗炎症薬
      炎症を和らげ、痛みを和らげます
    • 神経痛を和らげる薬
      神経の興奮を抑え、痛みを和らげます
    • 血管拡張薬
      血管を広げて、神経への血流促進を図ります
  • ブロック注射
    • 仙骨硬膜外ブロック
      神経の周りに麻酔薬やステロイドを入れて、炎症を和らげます。同時に生理食塩水も入れて、隙間をつくることで、症状を和らげます。
      詳しくはこちら
  • 手術
    • 脊柱管周囲の靭帯や骨を取り除くことで、圧迫を和らげます
  • 手術が必要なケース
    • 耐え難い痛み
    • 間欠性跛行が10分以内
    • 筋力低下や麻痺
    • 膀胱直腸障害
    以上の症状がある場合は、早めにご相談ください。

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【画像】腰部脊柱管狭窄症について

よくある質問

手術をしたら、若い頃のように痛みやしびれから開放されますか?
手術で神経が若返るわけではないので、手術をすれば、若い頃に戻るわけではありません。症状の一部(しびれや筋力低下)は残ると考えたほうがよいと思います。
しびれはとれますか?
しびれを感じる神経は、細くて圧迫などのダメージを受けやすく、回復に時間がかかったり、回復しきれないケースも多いです。
基本的には、しびれは改善しないと考えた方がよいと思います。

腰椎椎間板ヘルニア
(ついかんばんへるにあ)

腰の骨は前側の椎体と後側の椎弓に分かれています。椎体と椎体の間にあるのが、椎間板です。椎間板は外側の線維輪と内側の髄核に分かれています。髄核はゼリー状で、外側の線維輪が何らかの原因で亀裂を生じると髄核が出てきて、神経を圧迫します。これが腰椎椎間板ヘルニアです。

腰椎椎間板ヘルニアの症状

  • 腰痛
  • 下肢のしびれ・痛み
  • 筋力低下・麻痺
  • 膀胱直腸障害
    ※筋力低下・膀胱直腸障害は手術が必要なケースが多いです

腰椎椎間板ヘルニアの治療

保存的治療が原則です。

  • 内服薬
    • 抗炎症薬
      炎症を和らげ、痛みを和らげます
    • 神経痛を和らげる薬
      神経の興奮を抑え、痛みを和らげます
  • ブロック注射
    • 仙骨硬膜外ブロック
      神経の周りに麻酔薬やステロイドを入れて、炎症を和らげます
      同時に生理食塩水も入れて、隙間をつくることで、症状を和らげます
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    • 神経根ブロック
      神経の根本(神経根)に局所麻酔剤やステロイドを混ぜたものを注射します
      詳しくはこちら
  • 手術
    • ヘルニアを取り除き、神経の圧迫をとります
  • 手術が必要なケース
    • 耐え難い痛み
    • 筋力低下や麻痺
    • 膀胱直腸障害

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【画像】腰椎椎間板ヘルニアについて

よくある質問

しびれはとれますか?
しびれを感じる神経は、細くて圧迫などのダメージを受けやすく、回復に時間がかかったり、回復しきれないケースも多いです。基本的に、しびれは改善しないと考えた方がよいと思います。

仙腸関節障害
(せんちょうかんせつしょうがい)

仙骨(仙骨)と腸骨(腸骨)の間を仙腸関節(せんちょうかんせつ)といいます。
中腰での作業やスポーツのサイドステップなどで片足への荷重が繰り返しされ、関節の障害が起こります。
レントゲンやMRIでも、異常が見つからないため、原因不明の腰痛とされることが多いです。
産前・産後の腰痛やギックリ腰の原因の一つです。

頚仙腸関節障害の症状

症状は多彩なため、診断が難しいという特徴があります。

  • 腰痛・臀部痛・鼠径部痛(股関節痛)
  • 片側の下肢痛
  • 長時間イスに座れない
  • 仰向けがきつい
  • 痛い方を下にして寝れない
  • 歩行開始時に痛みがあるが徐々に楽になる
  • 正座は大丈夫なことが多い

頚仙腸関節障害の治療法

保存的治療が原則です。

  • 内服薬
    • 抗炎症薬:炎症を和らげ、痛みを和らげます
  • ブロック注射
    • 仙腸関節ブロック:エコーを使用して正確に注射をします
  • 骨盤ベルト
    • コルセットよりもさらに下で巻くことで骨盤を締めます

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【画像】頚仙腸関節障害について

よくある質問

普通のコルセットで骨盤ベルトの代用はできますか?
できません。仙腸関節にしっかりと力を伝えるために、通常のコルセットよりも幅をせまくした骨盤ベルトで仙腸関節を安定化させる必要があります。

仙腸関節内注射についての動画はこちら

脊椎圧迫骨折
(せきついあっぱくこっせつ)

背中の骨を脊椎といいます。前側の椎体という場所がつぶれてしまうことを圧迫骨折といいます。骨粗鬆症の方に多い特徴があります。
尻もちをついた、勢いよく座ったなどの軽い外力でも骨折することがあります。
全く外傷の自覚がない【いつの間にか骨折】の好発部位です。

脊椎圧迫骨折の症状

背部痛・腰痛が強くでます。
レントゲンだけでは、判断できないことが多いため、MRIを撮像します。
他の圧迫骨折や大腿骨の骨折を起こす【ドミノ骨折】に移行すると効率に寝たきりになります。

脊椎圧迫骨折の治療法

保存的治療が原則です。

  • 内服薬
    • 抗炎症薬:炎症を和らげ、痛みを和らげます
  • 骨粗しょう症の治療
    詳しくはこちら
  • コルセット
    • 通常のコルセットよりも長いタイプを使用することで骨折部位を安定させます
  • 手術
    • 骨癒合が遅いときや、神経症状がある場合に行います。

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【画像】頚仙腸関節障害について

よくある質問

普通のコルセットで圧迫骨折用のコルセットの代用はできますか?
できません。骨折部をしっかりと安定するにはしっかりと背中全体を覆う必要があります。